筋膜の研究 part 1

ドイツの筋膜の研究に関する動画を日本語に書き起しました。筋膜の映像や、興味深い最新の知見などが紹介されています。

以下、始まり~6:00 までの日本語訳です。

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いくつかの患者の統計を見ましょう。腰痛の患者の20%は原因がありますが、80%は原因不明の痛みです。これは原因がまだ本当には理解されていないことを意味しています。 

 

結合組織、筋膜のあり得る役割は今に至るまで見落とされてきました。結合組織は変化を受け、硬くなり、炎症起こし得ます。なぜこの可能性が今迄考慮に入れられなかったというと、ひとつは映像化技術の特性に関係あります。レントゲン、超音波、MRIは私たちが骨や筋組織を見ることを可能にしましたが、結合組織ではそうではありませんでした。今、新しい方法があります。これにより私たちは筋膜の変化をみることができます。

これは身体の中の腰の筋膜です。この特別な新しい超音波器具のおかげです。これは私たちに完全に新しい身体への洞察を与えました。

現在までに Robert Schleip のようなセラピストだけが筋膜をタッチを通して感じることができました。約30年、彼はロルフィングとして知られる身体療法*1を実践してきました。

ロルフィングは1950年代に発展したテクニック*2です。生化学者のアイダロルフによって、身体の結合組織をターゲットにしたテクニックです。

そのゆっくりな筋膜のマニュピュレーションは悪い姿勢や緊張を直すのを目標にし、アイダロルフによると、これはブロックされたエネルギー解放します。このワークが正確に何(what exactly is at work) であるかは長い間クリアでありませんでした。

ロバートインタビュー

私に感銘を与えるのはいつも毎日の治療の成功でした。例えば腰痛の場合では、私たちはいつも多くの患者がとても良くなるのを感じるという経験をしています。

あなたがどんなにあなたの手の下で組織が柔らかくなるのを感じられるでしょうか、あなたがどんなに彼らの歩きがよりスムーズになるのを見ることできるでしょうか。しかし、私たちロルファーが説明しなければならなかったそのコンセプトは少し不足していました。

 

生物学的研究はなぜそのような身体へのマニュピュレーションが助けになるのかを発見することができるでしょう。そして心理学者の学位をもっているロバートシュレイプはこの分野の研究に向かいました。

2003年以来、彼は神経生理学者の Heike Jaeger とUlm 大学で共同研究をしています。Heike Jaeger は筋肉組織の病気、慢性痛、腰痛の専門家です。

彼らは共に筋膜、結合組織を研究しています。彼らは筋膜実験室(fascia-lab)を作り、実験を始めました。この特別にセットされた実験室で(custum lab set up)で 筋膜組織の繊維は 載せられます。伝達物質-身体がストレス下で生産する物質- は注入され、その筋膜は反応し、収縮します。それは肉眼では見ることができませんが、測定することが可能です。

赤い曲線が筋膜が伝達物質にさらされた時の緊張の増加を示しています。

3:03 グラフ

これは本当に新しく重要な発見でした。筋膜は筋肉の活動と独立して収縮することができる、そしてそれはストレスに反応するようにするということ。

 

チームは研究を調査しました。そしてHeidelberg 大学の研究者の結合組織のワークにたまたま出会いました。それらの研究者達は筋膜は密集した受容器官や神経末端の住まいであることを示しました。そういうわけで、筋膜は痛みを伝達し得るのです。

個々の努力がありました。多くの違った専門のエリアに広くまたがり、色々な国、地球を横切って完全にちらばっていました。だから私たちはそれらをつなげ始めました。

フランスの外科医はマイクロカメラで撮られた生きている筋膜の映像に貢献しました。

3:45 生きている筋膜の画像

過去に多くの人が単なる動かない空間を満たす物質だと考えていたものが、生きていて、変化します。今、ギブスでor ( in の間違い?)6週間固定された腕から取られた筋膜と健康な腕から取られた筋膜(左の写真)を比較して、ギブスの方は(右の写真)厚く密集していました。

4:00 筋膜の比較の写真 

これは腰筋膜が著しく厚くなった腰痛の患者に見られ得ます。そして大きな痛みの感覚がその部分にあります。このことから、あなたは、そのエリアでの弾性の低下、硬さの増加、大きないらだちの感覚、低下したメカニカルな機能性は強く腰痛を促進するということを推論できます。

4:40

Ulm大からのチームは解剖学の研究者達ともコンタクトを取りました。彼らは腰の研究の専門家で、ビデオ会議で腰筋膜がいかに動きや歩きに重要な役割を持っていて、腰痛の原因になりうるかを説明しました.

彼の解剖からの洞察は人間の身体の新しいモデルに貢献しました。Ulm大からのチームは共同します。この新しいモデルによると、身体は固定した構造物ではなくて、柔軟で、弾性のある束やばねー筋膜ーにより相互につながったダイナミックなシステムです。

理論が変わっただけでなく実践も変わりました。Dr. Werner Klingler もまた筋膜の研究者でUlm大学の神経障害の手術チームの外科医です。厚くなった筋膜が右と左で神経を締めつけられます。

Ulmの大学病院の神経外科医ユニットは新しい、成功した手術を行います。そのような痛みを伴う圧縮、炎症を起こした神経に。このケースでは腕です。エンドスコープで、外科医は厚い、密集した筋膜、神経を圧迫して育ったそれらを切り除きます。 

6:00 筋膜を切っている映像

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:*ロルフィングは重力との調和を目的にした教育的な身体統合法であり、治療法ではありません。 

*2:*ロルフィングは特定のテクニックや手技を意味するものではありません。